| 詞 | 詩 | 新短詩 | |
| 粉蝶児・冬夜偶成 凭欄人・雨後小春 江南好・花街黄落 茘枝香・寒冬貪梦 |
繍戀衾・入冬風景 浪淘沙・冬 景 秋田觀早雪 詞六篇 |
七絶・入冬偶感 七絶・冬夜北行 |
漢俳・冬 晴 漢俳・初冬眺望 漢歌・看“箱根駅伝” 漢俳・初冬偶作 |
粉蝶児・冬夜偶成 2002.12.25 順命男生,露出陰茎短小,正初看、俗寰光耀。見花容,抱我輩,婉然微笑。欲充飢,含哺乳頭香好。 貪飲芳醪,長大醉生孤老,擧金觴、放吟無飽。仰嫦娥,懷母親,搖脣巧妙,擬唐詩,韵清暫排煩惱。 命に順(した)がって男に生まれ,陰茎の短小なるを露出して,まさに初めて看る、俗寰の光耀。花容見ゆ,我輩を抱き,婉然と微笑す。充飢を充たさんと欲し,含哺す、乳頭の香り好きを。 芳醪を貪り飲んで,醉生の孤老に生長し,金觴を挙げ、放吟して飽むなし。嫦娥を仰ぎ,母親を懐かしみ,脣を揺らして巧妙,擬唐の詩,韵清らかに暫く煩悩を排す。 <戻る> |
凭欄人・雨後小春 2000.11.27 黄落紅楓別趣春, 黄落紅楓 別趣の春, 暄日輕烟狗引人。 暄日軽く煙って狗(いぬ)人を引く。 鴉声雨後新, 鴉声 雨後に新たに, 碧天一片雲。 碧天に一片の雲。 <戻る> |
江南好・花街黄落 2000.11.16 風驚葉,黄落乱花街。未老紅塵樓上醉,蹣跚霜叟運形骸。歸路月輪開。 風に驚く葉,黄落、花街に乱れる。いまだ紅塵に老いずして楼上に酔い,蹣跚たる霜叟、形骸を運ぶ。帰路、月輪開く。 <戻る> |
茘枝香・寒冬貪梦 2002.12.27 嘆賞嫦娥皎皎,誇玉貌。白首將鼓吟腸,游目探詩料,暫調平仄流利,賞景舒情巧。搖吻、雅韵玲瓏解煩惱。 醉冬夜,梦仙境、春光好。悦目櫻雲,香雪碧天清耀。驚聽人声,仰看飛仙舞佳妙,嘲笑吾詩陳套。 嘆賞すれば嫦娥 皎皎として,玉貌を誇る。白首将に吟腸を鼓さんとし,游目を遊ばせて詩料を探り,暫く平仄を流利に調えれば,賞景を賞し情を舒して巧みなり。吻(くち)を揺らせば、雅韵は玲瓏にして煩悩を解く。 冬の夜に酔い,仙境を夢にみれば、春光好し。悦目を悦ばす桜の雲,香雪 碧天に清らかに耀く。驚き聽く人の声,仰ぎ看れば飛仙 舞って佳妙に,嘲笑す、吾が詩 陳套なりと。 陳套:陳腐 <戻る> |
| 繍戀衾・入冬風景 2000.11.15 夜來白雨留絳雲,聽鴉鳴、聒聒清晨。翁曳杖,童牽狗,各愉愉、初冬氣温。 老櫻黄葉別趣春,帶輕烟、風巻黄塵。江畔歩,橋頭佇,送浮光、漣連似鱗。 夜來白雨 絳雲を留め,鴉鳴いて、清晨に聒聒たるを聴く。翁 杖を曳き,童 狗を牽き,おのおの愉愉として、初冬 気はあたたかなり。 老いたる桜の黄葉別趣の春,軽烟を帯び、風は黄塵を巻く。江畔を歩み,橋頭に佇み,送るは浮光、漣連として鱗(うろこ)に似る。 <戻る> |
浪淘沙・冬 景 2000.11.16 欲暮夕陽開,霞彩如霾。晩鴉樹頂乱鳴哀,黄落紛紛庭戸散,軽踏石階苔。 人獨坐書齋,自識冬來。填詞將欲暢襟懷,寒透肌膚迎滿月,乙夜白皚皚。 暮れんと欲して夕陽開き,霞彩 霾(バイ)のごとし。晩鴉樹頂に乱れ鳴いて哀しく,黄落紛紛と庭戸に散じ,軽く踏む石階の苔。 人ひとり書斎に坐り,自ずから識る、冬の來たるを。詞を填(うず)めてまさに暢襟懷を暢(の)べんと欲すれば,寒は肌膚に透って滿月を迎え,乙夜 白く皚皚たり。 <戻る> |
秋田觀早雪 六篇 2002.12. 1 2002年11月,我旅游了秋田県。秋田県是代表日本的大雪地帯。当年冬雪很早了。 調寄閑中好 寒中好,冬雪秋田早。山涌烟霧輕,紅黄畫中耀。 寒中に好し,冬雪、秋田に早し。山に湧いて烟霧軽く,紅黄、画中に耀やけり。 (紅黄:紅葉) 調寄天仙子 驚看秋田冬雪早,紅黄留處皚皚耀。閑人吟句倚南窗,求麗藻,貪詩料,不顧文才搖吻好。 驚き看る、秋田に冬雪早く,紅黄とどまるところに皚皚として耀けり。閑人の吟句 南窓により,求麗藻を求め,貪詩料を貪り,文才を顧みずも吻(くち)を揺らして好し。 調寄歸自謡 冬雪早。悦目秋田輝皎皎,紅黄猶有風光好。 閑人帶酒常微笑。貪詩料,寒中賞景無煩惱。 冬雪早し。目を悦ばして秋田に皎皎と輝き,紅黄なお有りて風光好し。 閑人 酒を帯びれば常に微笑。詩料を貪り,寒中 景を賞して煩悩なし。 調寄長命女 冬雪早,滿目秋田輝皎皎。点在紅黄好。 人倚南窗吟句,忽得擬唐詩料。遠嶺畫中流墨巧,藹藹輕烟遶。 冬雪早し,目を満たして秋田に輝き皎皎たり。点在して紅黄よし。 人は南窓に倚りて吟句し,たちまち唐に擬して詩料を得る。遠嶺 画中に墨を流して巧みに,藹藹(あいあい)として軽煙めぐる。 調寄歸國謡 冬雪早,滿目秋田輝皎皎。銀杏葉黄輝耀,楓紅堪望眺。 水墨畫中山好,輕烟峰頂遶。欲鼓詠懷含笑,搖脣吟不飽。 冬雪早し,目を満たして秋田に輝き皎皎たり。 銀杏の葉は黄に輝耀し、楓は紅く堪望眺するに堪う。 水墨画中に山好なり,軽煙 峰頂にめぐる。詠懷を鼓さんと欲して笑みを含み,唇を揺らして吟じて飽きず。 調寄傷春怨 冬雪秋田早,水墨畫中山好。悦目岫雲流,白日峰巓臨照。 嘆賞紅楓耀,暫鼓詩腸老。搖吻擬唐吟,弄古色、如愚笑。 冬雪 秋田に早く,水墨画中に山好なり。悦目を悦ばして岫雲流れ,白日 峰巓に臨照す。 紅楓の耀くを嘆賞し,しばらく詩腸の老いたるを鼓す。搖吻(くち)を揺らし唐に擬して吟じ,古色を弄び、愚のごとく笑う。 <戻る> |
七絶・入冬偶感 2001.12. 9 不惜黄金銀杏枯, 黄金を惜しまず 銀杏枯れ, 紛紛落葉舞交衢。 紛紛たる落葉 交衢(コウコウ)に舞う。 風人踏錦悠悠歩, 風人 錦を踏んで悠々と歩むも, 寒透小知頭髪無。 寒(カン)透って小知す 頭髪の無きを。 交衢(コウコウ):大通り。 風人:詩人。 小知:つまらないことを知る。 <戻る> |
七絶・冬夜北行 2004. 3.31 列車穿夜似昇龍, 列車穿夜を穿って昇龍に似て, 前吐火星飛雪中。 前に吐く火星、飛雪の中。 昔日朱顔今醉臉, 昔日の朱顔、今は醉臉, 依窗白首思朦朧。 依窗に依る白首、思い朦朧。 火星:火花のこと。醉臉:酔った顔。 <戻る> |
漢俳・冬 晴 2004. 1.11 冬日十分晴。 冬日、十分に晴れたり。 人傷枯樹遠鐘声, 人は傷(いた)む、枯樹、遠き鐘声, 亂鴉斜日峰。 乱鴉、斜日の峰。 <戻る> |
漢俳・初冬眺望 2003.11.16 欄上送歸鴉。 欄上に帰鴉を送る。 遙望峰巓夕映斜, 遥かに望めば峰巓に夕映斜めにして, 海上月輪佳。 海上に月輪佳なり。 <戻る> |
漢歌・看“箱根駅伝” 2003. 1. 3 粉雪舞霏霏, 粉雪 霏霏として舞い, 寒透老躯人到遅。 寒は老躯に透って人 到ること遅し。 無言等鳳姿, 言無く鳳姿を等(ま)てば, 君誇筋骨眼前飛, 君 筋骨を誇って眼前に飛び, 我發声援心裡馳。 我は声援を発して心裡に馳せる。 鳳姿:ここでは駅伝の選手の走る姿のたとえ。 心裡馳:心の中で走る。わたしは年老いているので体は動かないが心は選手とともに走る。 <戻る> |
漢俳・初冬偶作 2002.11.12 初冬顔色侵。 初冬 顔色 侵(おか)す。 紅衣青女牽K狗, 紅衣の青女 黒き狗(いぬ)を牽き, 銀杏散黄金。 銀杏 黄金を散ず。 顔色:色彩、カラー <戻る> |