新短詩
一七令・巓
阮郎歸・清 秋
環京樂・秋梦賞櫻花吟句
下水船・七夕偶作
六郷令・七 夕
殿前歓・晩秋吟
揚州慢・秋 愁
望遠行・秋夜獨吟
琵琶仙・晩 醉
浪陶沙・清秋梦
中興樂・晩節秋愁
繍戀衾・醉老念佳人
柳梢青・山 居
憶少年・梦尋廣寒宮
桃源憶故人・清秋傾酒
長相思・秋 情
七絶・清秋戀嫦娥
五絶・七夕偶吟
七絶・感 秋
七絶・秋夜雨
漢俳・詠 秋
漢俳・秋 情
漢俳・深 秋
漢俳・感 秋
漢歌・深秋貪春梦

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      一七令・巓          2001. 6. 1

               巓,
             雲上,天邊,
           霞彩麗,夕陽閑。
          佯忘俗世,苟在仙寰。
        獨傷心朽老,暫送鳥飛還。
       風定山湖如鏡,星随眉月張弦。
     平生用意功名亊,寸刻游魂宇宙間。


                巓(いただき)、
              雲の上、天のあたり。
            霞彩うららかに、夕陽閑なり。
        俗世を忘れるふりをし、かりそめに仙寰にあり。
    ひとり気力の朽ち老ゆるにいたみ、暫く鳥の飛び還るを送る。
    風やんで山の湖は鏡のごとく、星は随う、眉月の弦を張るに。
    平生、意を用いるは功名の亊、寸刻、魂を遊ばすは宇宙の間。

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     阮郎歸・清 秋         2000. 7.16

  人生最好自稱凡,閑閑住草庵。縱横使酒獨無慙,唯愉爽喉沾。
  鈎月挂,落暉酣,暮山染夕嵐。清秋酔境四方瞻,蛩声涼入簾。

  人生もっとも好きは自ら凡と称し,閑閑として草庵に住むにあり。縱横に使酒してひとり慙ずるなく,ただに爽やかに喉の沾うを愉しまん。
  鈎月かかり、落暉酣(たけなわ)にして,暮山、夕嵐に染まる。清秋、酔境に四方を瞻(み)れば,蛩声涼やかに簾に入る。

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     環京樂・秋梦賞櫻花吟句      2003.11. 1

  無光價,解綬歸山晩節愉閑暇。賞春櫻香雪,抱壺傾盞,開心花下。聽老鶯清囀,暫調平仄將描冩,悦目風光,堪諷詠、高歌声嗄。
  有人高笑,仰碧天飛影,旋旋振翅,一絲不挂妖冶。氷肌膩滑清輝,是繆斯、蕩脣無假。斷吾詩、尚古不新鮮,宛如冷炙。梦醒茫然處,乱蛩皓月秋夜。

  光価なく,綬を解き山に帰りて晩節に閑暇を愉(たの)しむ。春の桜香る雪を賞し,壺を抱き傾盞を傾けて,心を開く花の下。老いたる鶯の清らかに囀り,しばらく平仄を調えまさに描写せんとし,目を悦ばす風光,諷詠するに堪え、高歌すれば声 嗄(か)れる。
  人の高笑するありて,仰ぐは碧天の飛影,旋旋と翅(はね)を振るい,一糸も挂(か)けずして妖冶なり。氷肌は膩滑にして清らかに輝き,これ繆斯にして、脣を蕩(うご)して仮(かり)なし。吾詩を断ずるに、古へを尚(とうと)びて新鮮ならず,あたかも冷炙のごとし。夢さめて茫然たるところ,乱蛩 皓月の秋の夜。

  光價:栄えある評判。
  解綬歸山:役人を辞めて故郷に帰る。
  膩滑:あぶらがのってすべすべしている。
  蕩脣無假:歯に衣を着せずにいう。
  冷炙:冷えた料理。
  皓月:白い月。

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      下水船・七夕偶作        2001. 7. 8

  恍惚茅庵醉,獨仰嫦娥艷麗。雲上皚皚,夜夜爲誰鮮媚,催雅致? 巧笑花誇肪膩,正是天飛名妓。
  忘塵亊,半梦思千里。羽化登仙鼓翅,遡上銀河,星間暗訪閨裡,爲淫鬼。牀上甘眠倩女,貪梦同誰嬉戲?

  恍惚として茅庵に酔い,ひとり嫦娥の艶麗なるを仰ぐ。雲上に皚皚と,夜夜に誰がために鮮媚に,雅致を催さん? 巧みに笑って花は肪膩を誇り,まさにこれ天飛ぶ名妓。
  忘塵亊を忘れ,なかば夢みて千里に思う。羽化登仙して鼓翅を鼓し,銀河を遡上し,星間にひそかに閨裡を訪れ,淫鬼とならんと。牀上に甘眠する倩女,夢を貪りて誰とともに嬉戲せんや?

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     六郷令・七 夕         2001. 7.25

  一年一次,幽会情交喜。乳房雙聳興奮,膨脹如山觜。目笑秋波艷,織女真妖媚。張開大腿,醴泉清涌,光潤低窪發花蕊。
  月落銀河瞭,脣吐紅蓮熾。呀喘騎馬鞭笞,牀上將蛇蛻。汗灑氷肌麗,腰弄龜頭毅。人當無睡,明朝分手,又忍相思一年始。

  一年に一度,幽(ひそ)かに会って情交して喜ぶ。乳房ふたつながらに聳えて興奮し,膨脹して山觜のごとし。目は笑い秋波艶に,織女まことに妖媚たり。大腿を張り開けば,醴泉 清らかに湧き,光り潤う低き窪に花蕊 発(ひら)く。
  月落ちて銀河あきらかに,唇は紅蓮の熾(さかん)なるを吐く。呀喘騎馬して鞭笞し,牀(ベッド)の上にまさに蛇蛻(ダゼイ)せんとす。汗は氷肌の麗しきに灑(そそ)ぎ,腰は龜頭の毅(つよ)きを弄ぶ。人まさに睡(ねむ)るなく,明朝の分手(わかれ),また相思を忍ぶ一年の始め。

    蛇蛻:蛇が脱皮する。

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       殿前歓・晩秋吟          2000. 7.30

   月明庵,殘蛩切切嘆風檐,閑人獨酌愉恬淡,酔境酖酖。仰嫦娥藻思添,吟隨感,晩節憂懷減,老猶能耐,拂曉霜嚴。

   月明るき庵,殘蛩、切切と風檐に嘆き,閑人の獨酌、愉しんで恬淡,酔境に酖酖たり。嫦娥を仰げば藻思添い,感に随って吟ず,晩節、憂懷減じれば,老いてなお拂曉の霜の厳しきに耐ゆと。

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       揚州慢・秋 愁          2000. 7. 9

  鳥喜花天,蝉鳴樹頂,晩蛩愁處秋深。想時光促促,聽縷縷哀音。有輝耀,氷輪冷艷,褪雲如鏡,嶺上斜臨。又思君無語,窗邊遙望孤斟。
  欲將却俗,酔仙郷,屡発狂吟。對月色虫声,寥寥夜景,偏愛幽尋。最好向君回憶,追春梦,涙不沾襟。但今宵余意,精華如洗殘心。

鳥は花天を喜び、蝉は樹頂に鳴き,晩蛩愁うところ、秋深し。時光の促促たるを想い,縷縷たる哀音を聴く。輝耀あり、氷輪(=月)冷艷にして,雲を褪いで鏡のごとく、嶺の上に斜めに臨ず。また君を思いて語なく,窓辺に遙かに望んで孤り斟む。
まさに俗を却(しりぞ)けんとして,仙郷に酔い、しばしば狂吟を発す。月色虫声に対せば、寥寥たる夜景に,ひとえに幽尋を愛す。もっとも好きは君に向かって回憶し,春夢を追い、涙の襟を沾(うるお)さざること。ただ今宵は意に余りあり,精華(月光)残心(=未練)を洗うがことし。

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       望遠行・秋夜獨吟         2000. 6. 4

  月影穿松碧蘚臨,庭前頻聽乱蛩音。帯愁把盞只孤斟,年来棲隠有誰尋?
  秋色早,晩涼侵,醉郷風裡夜沈沈。高飛天鏡淨詩心,無言更照禿翁吟。

   月影、松を穿って碧蘚に臨み,庭前 頻に聽く、乱蛩の音。愁いを帯びて盞を把りただひとり斟(く)むは、年来の棲隠、だれかありて尋ねん?
   秋色早く、晩涼侵し,醉郷風裡に夜沈沈たり。高く飛ぶ天鏡、詩心を浄め,言なくさらに照らす禿翁の吟。

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      琵琶仙・晩 醉          2001. 8.11

  抱甕垂涎,白頭飲、茅屋孤斟酣醉。瞻仰蟾兔皚皚,無言照秋霽。人獨想、多愁晩節,忍介絶、無人顧視。只有詩情,吟風弄月,片刻逃世。
  念花貌、萬里嬋娟,笑天上、通宵耀明媚。豐頬爲誰妖艷,斷人寰塵亊? 嫦娥問、消不鬱悶? 酒洗情、滅却淫志? 隔壁孀婦今宵,得不甜睡?

  甕を抱いて涎(よだれ)を垂らし,白頭飲んで、茅屋に孤斟酣醉す。瞻仰すれば蟾兔 皚皚と,無言なく秋霽を照らす。人ひとり想う、愁い多き晩節,介絶を忍び、無人の顧みるなしと。ただあり詩情,風に吟じ月を弄び,片刻 世を逃れん。
  花貌を念(おも)う、万里の嬋娟,天上に笑い、通宵に耀いて明媚たるを。豊頬 誰がために妖艶にして,人寰の塵事を断つや? 嫦娥は問う、鬱悶、消えざるや? 酒、情を洗い、淫志を滅却せざるや? 隔壁を隔てる孀婦、今宵,甜き睡りを得たるや?と。

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      浪陶沙・清秋梦          2000. 6. 3

  明月樹顛臨,午夜沈沈。檐頭飲酒浄人心,詩客陶陶愉獨酌,風似低吟。
  到處乱蛩音,唱和淫淫。酔郷方似碧潭深,魂魄如魚離幻質,入夢幽尋。

   明月、樹顛に臨み,午夜、沈沈たり。檐頭に酒を飲んで人心を浄め,詩客、陶陶と獨酌を愉しめば,風は低吟するに似る。
   到るところ、乱蛩の音,唱和して淫淫たり。酔郷まさに碧潭の深きに似て,魂魄、魚のごとくに幻質(肉体)を離れ,夢に入りて幽尋す。

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      中興樂・晩節秋愁         2000. 7.23

  悠悠退隱坐山庵。歡迎盈月窺檐,孤宴無端,一酔無談。
  風催鈴語秋酣,夜寒添。流螢火尽,殘蛩声起,晩節愁含。

   悠悠たる退隠、山庵に坐す。盈月の檐を窺うを歓迎するも,孤宴に端なし,一酔に談なし。
   風は鈴語を催して秋はたけなわ、夜寒添う。流螢の火尽き,殘蛩の声起こり,晩節、愁いを含む。

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      繍戀衾・醉老念佳人        2000. 7.22

  風催鈴語清韵添,放新涼天欲透藍。落暉滅,歸鴉尽,月輪浮如鏡掛檐。
  淺斟深醉忘衰老,念佳人秋正足耽。送螢火,聽蛩語,不相思孤影涙沾。

   風、鈴語を催し、清韵添い,新涼を放って、天、藍に透らんとす。落暉滅っし、歸鴉尽き,月輪浮いて鏡のごとく檐に掛かる。
   浅斟深酔すれば衰老を忘れ,佳人を念(おも)えば秋、まさに耽るに足る。螢火を送り、蛩語を聽き,あい思わざれば孤影に涙沾う。

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      柳梢青・山 居           2000. 7.20

  湖上秋酣,峰巓冠雪,樹影澄潭。散士青襟,疎林黄落,兩自愁添。
  山居氣透茅庵,孤斟酒,難得留甘。寂寞前庭,殘蛩已尽,月影窺檐。

   湖上、秋酣(たけなわ)にして,峰巓、雪を冠り、樹影は潭に澄む。散士は青襟、疎林は黄落,ふたつながらに自ずから愁い添う。
   山居、氣は茅庵に透り,孤斟の酒,甘を留めるを得がたし。寂寞たり前庭,殘蛩すでに尽き、月影、檐に窺う。

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     憶少年・梦尋廣寒宮        2002. 9.19

  讀書易倦,思君不忍,戀情甘美。茅齋醉傷感,聽殘蛩垂死。
  晩節猶追風韵亊,梦魂飛、廣寒宮裡。嫦娥隱何處,空閨流燭涙。

  書を読みて倦みやすく,思君を思って忍びず,恋情甘美なり。茅齋に酔って傷感を傷(いた)め,殘蛩の死に垂(なんなん)とするを聴く。
  晩節なお追う風韻事,夢魂は飛ぶ、廣寒宮の裡(うち)。嫦娥いずこに隠れんや,空閨 燭涙を流す。

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       桃源憶故人・清秋傾酒       2002. 9. 2

  殘蝉鳴尽蛩声亂,老骨難佯寛緩。不忍身衰心健,猶慕隣家媛。
  無言抱甕傾金盞,暫鼓詩腸慨嘆。又聽虫鳴無倦,獨笑吾才短。

   殘蝉鳴き尽きて蛩声乱れ,老骨 寛緩たる振りしがたし。身は衰えるも心は健なるに忍びず,なお慕う 隣家の媛(ひめ)。
   無言なく甕(かめ)を抱いて金盞を傾け,しばらく詩腸を鼓して慨嘆す。また虫鳴いて倦むなきを聴き,ひとり吾が才の短きを笑う。

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      長相思・秋 情           2003.10.29

  一望秋,十分秋。蝉落蛩鳴紅葉稠,目前夕照收。
  心自幽,山更幽。仰看嫦娥滿眼愁,皚皚照禿頭。

   一望の秋,十分に秋。蝉落ち蛩(こおろぎ)鳴いて紅葉稠(おお)く,眼前に夕照収む。
   心おのずから幽にして,山さらに幽なり。仰ぎ見る嫦娥(コウガ)眼を満たす愁い,皚皚と禿頭を照らす。

       嫦娥:月の女神。月。

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     七絶・清秋戀嫦娥         2003. 8.19

  蛩語悲悲訴好逑,  蛩語悲悲として好逑に訴え,
  嫦娥皎皎照閑愁。  嫦娥皎皎として閑愁を照らす。
  人鰥月寡別天地,  人は鰥 月は寡にして天地を別し*,
  雲影更遮風報秋。  雲影さらに遮ぎりて風 秋を報ず。

     * 鰥(やもお):妻と死別した男。寡(やもめ):夫と死別した女

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     五絶・七夕偶吟          2001. 7. 7

  天上渡銀河,    天上では銀河を渡り,
  人間逢翠娥。    人間(ジンカン)では翠娥に逢う。
  今宵与誰飲?    今宵は誰と飲もうかと,
  探索大哥哥。    探索するは携帯電話。

     人間(ジンカン):人の世。大哥哥:携帯電話

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     七絶・感 秋           2003. 8.22

  寒蜩哀訴牝無言,  寒蜩哀訴するも牝に言なく,
  人戀夕陽依暮山。  人は恋う、夕陽の暮山に依るを。
  老去易傷秋意早,  老い去れば秋意の早きに傷(いた)みやすく,
  獨瞻眉月照雲間。  ひとり瞻る 眉月の雲間に照るを。

     寒蜩(カンチョウ):ヒグラシ

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     七絶・秋夜雨           2001.10.17

  秋霖細細夜漫漫,  秋霖細細として夜漫漫と,
  濁酒難温凡士肝。  濁酒 温めがたし凡士の肝。
  但聽殘蛩轉傷悴,  ただ聽く殘蛩 うたた傷悴,
  臥床空願梦中歡。  床に臥して空しく願う 梦中の歡。

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     漢俳・詠 秋           2002.10. 8

  秋光堪放歌。      秋光、放歌するに堪ゆ。
  效顰籬落陶濳菊,   效顰(コウヒン)す、籬落に陶濳の菊,
     楓林杜牧車。   楓林に杜牧の車。

 
     效顰:真似る

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     漢俳・秋 情           2003.10.29

  無言立寺頭。      言なく寺頭に立つ。
  寂寞寒禽黄落秋,   寂寞たり 寒禽 黄落の秋,
     鳴鹿碧天樓。   鳴鹿 碧天の楼。

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     漢俳・深 秋           2003.10.19

  愁人倚碧窗。      愁人 碧(みどり)の窓に寄る。
  寂寞樹顛秋葉黄,   寂寞(セキバク)たり 樹顛に秋葉は黄,
    院落月光蒼。                 院落に月光 蒼(あお)し。

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     漢俳・感 秋           2003. 8.24

  寒蝉坐惹愁,      寒蝉、そぞろに愁を惹く,
  仰看暮雲峰頂收,   仰ぎ看れば 暮雲は峰頂に收まりて,
     眉月一天秋。           眉月、一天の秋。

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     漢歌・深秋貪春梦         2003.10.28

  白屋醉顔丹。       白屋に醉顔丹(あか)し。
  更夜月光天頂闌,    夜ふけて月光 天頂に闌(たけなわ)にして,
  竹影紙窗寒。       竹影 紙窓に寒し。
  抱壺樗散貪春梦,    壺を抱いて樗散 春夢を貪り,
  任風翻袂舞花間。    風にまかせて袂(たもと)翻し 花間に舞う。

    白屋:粗末な家。
    紙窓:障子。
    樗散:役立たたず。

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